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R-18_Abe-SeedDestiny-X_穴発目スレ734_1

Last-modified: 2007-12-27 (木) 10:30:41

 その日、ガロードはいつも通りティファと食事を取っていた。

 

 食べ始めたのは同時でもやはり男の子、ティファよりも先に食べ終わり、ティファの食べる様子をじっと見ている。
 そこに邪な心は無い、これがウィッツやロアビィだったら『ティファたんハァハァ』とかやっていただろうが、
 ガロードは純粋な少年なのだ。
 ティファと一緒にいるだけで心が洗われる、踊りだす。
 新連邦との戦いが終わったらGXを退職金代わりにもらって、こんどこそうっぱらって、小さな家を手に入れて、白い犬を飼って。
 その家にはティファが待っていて一仕事して帰ってきたら「ガロード、ご飯にする?お風呂にする?」って迎えてくれて
(ガロードは純粋なので『それとも私?』なんていう台詞は思いつきません)

 

だが、その幸せな想像は無残にも打ち破られることになる。

 
 

 スプーンの落ちる音でガロードは意識を取り戻す。
 ティファの顔が青い、ガタガタ震えている。
「ティファ!どうした!」
「来る…とても怖いものが…恐ろしいものが」
 この世界のニュータイプは予知能力っぽいことが使える、戦闘中にキュピーンってやるだけじゃなくて日常生活でも発揮できるのだ。
 これはただ事ではないと感じたガロードはジャミルにそれを報告しようとブリッジへ向かおうとする、がそれを止める者がいた。
 ティファがガロードの腕を掴み行かせようとしないのだ。
 困惑するガロード、敵が来るならGXで出撃しなくてはならない、だがこんな状態のティファを一人にしておくこともできない。
『あー、フリーデンに告ぐ』
 放送が聞こえた、この声はフロスト兄弟、やはり敵襲だったのか!
 相手がフロスト兄弟だったら急がなくてはならない、ウィッツ、ロアビィと協力して一人を足止めしている間に
二人がかりでもう片方を落とせば撃退も可能だ。
 いや、楽観してはならない、意地汚いフロスト兄弟ならどんな罠を仕掛けていてもおかしくない。
 そこまでで考えるのをやめた、どの道出撃しなくてはいけないのだ。だったら1秒でも早いほうがいい。
「ティファ、大丈夫、オレは負けたり『すぐにガロード・ランを引き渡すように!!』って…へ?」

 

 なんと言った?あの変態兄弟はなんと言ったのだ?自分を引き渡せ?ティファじゃなく?
 前々からおかしいとは思っていたが…本当に変態になったのか?
 それともGXが目当てなんだろうか?だったら『GXを渡せ』というはずだが…
「ガロード、行こう!」
 ティファが何かを決意したようだ、今まではガロードを行かせまいとしていたが今度はガロードを引っ張り出そうとしている。
 ティファが何を考えたのかは分からないが、自分はそれについていくだけだ。
 オレはティファを守るんだ!

 

 
 ティファにつれられ格納庫まで来た。
 だがGXが見当たらないウィッツとロアビィはエアマスター、レオパルドで出撃しようとしている。
 じゃぁ誰が?
「よぉガロード」
「キッドか、GXはどうしたんだ」
「なんていえばいいのか…ジャミルが乗っていった」
「ジャミルが?コクピット恐怖症じゃなかったのか?」
「そのはずなんだけど「ガロードを渡せるか!」って気合入れながらって…あれ?」
 キッドが膝をついた、足に力が入らなくて立っていることができない。

 

 メカニックのキッドは気がつかなかったがパイロットのガロードには見えた。

 

 自分の横から、キッドのアゴに向かって手が伸びた。隣にいるティファは腕を折り曲げてぶらぶらさせている。
 ほれぼれするようなフリッカージャブだった。ピンポイントでアゴを狙った一撃は脳を揺らし意識を残したまま平衡感覚を失わせている。
 ふらふらなキッドに近づいたティファは後ろからキッドに抱きついた。
 ちょっとだけうらやましいと考えたガロードだったがすぐにその考えを撤回する。
 ティファの腕は首に回っている、間違いない、あれは絞め落とそうとしているのだ。
 キッドの腕が力なく垂れ下がった。目は真っ白になり口から泡が出ている。完全におちた。
「ガロード、急いで」
 ティファが速く行けとせかす。だが行けない、体が動かない。あれは本当に…自分が好きなティファなのか?

 

「ガロード…」
 ティファが近づいてくる。ティファの姿をした何かが近づいてくる。
 ティファの形をした○○がこっちに向かって…
「ガロード、がっかりしたよね」
 ティファが止まった。少しはなれたところで、俯きながら小さな声で話しはじめた。
「本当は私こんな子なの、すごく活発で、近所の不良グループくらいなら一晩で壊滅させてた。
 ニュータイプの力を知った人たちがやってきたときも5回くらい撃退した。さすがにMSには勝てなかったけど。
 ご飯だって本当は3杯くらいお代わりするし、甘いものは別腹だし、朝昼晩夜食で4回は食べないと落ち着かないの!
 けど――――!」
 ティファが抱きついてきた。すごい力だ、背骨が折れるかもしれない。
 だがガロードは振り払わない、なぜならティファの目に…涙が見えたから。
「けど、我慢できた!ガロードが来てくれるって信じてたから、
 フリーデンの中じゃ運動できないからずっとダイエットしてた、おなかの音がガロードに聞こえないかいつも怯えてた、
 ガロードが一緒にご飯食べようって言ってくれたときすごくうれしかった。連れ出してくれた時なんか心臓すごくドキドキしてた。
 何回もドッキリハプニング演出しようと思ったけどはしたない子に見られるのが怖かった。だって、だってだってだってだって!」

 

私、ガロードと一緒にいたい!

 
 
 

「どうだい?このレオパルド、これだけの火力を持つMSはそう多くないよ!弾薬の費用はかさむけど
 それに見合う攻撃力は保障するぜ!こっちのエアマスターは変形ができる、長距離の移動はもちろん、
 どんな相手からも逃げることができるよ!」
 
 あの後、ガロードはロアビィに銃を突きつけレオパルドを奪い、ティファは本気のスピニングトゥホールドでウィッツの足を粉砕した。
 新連邦、ティファを狙う金髪の女を仲間に入れたフロスト兄弟、もうどっちを追っているのか分からないフリーデン等
 追っ手はたくさんいたが、ティファがすべてを予知してくれたので逃げることは楽だった。
 いつか想像したような家やペットなどは無理だが、これはこれで充実している。
 フリーデンに乗る前と変わり無いはずだが、ティファが隣にいるだけで毎日が輝いている。
「確かにいいMSだが…ボウズ、あんたを一晩買いたいんだがいくら出したらOKだ?」
 最近こういう男が増えてきた、でも答えは決まっている。
「ごめんな、オレ好きな子がいるから浮気しないんだ」
「そうか、そんなこと言われちゃ引くしかないな」
 たまに無理やりな男もいるけど、そういった連中はティファが叩きのめしてきた。
 守ると言ったはずなのにこれじゃぁ守られてばっかりだと笑いながら話した。
「しかし、妬けるくらいうれしそうに話すなぁ」
「ああ、オレ今すっげぇ幸せなんだ!」