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SEED-クレしん_07-617

Last-modified: 2009-08-08 (土) 18:17:11
 

 ある日のスーパーミネルバにて。

 

タリア 「んー……売り上げは悪くないんだけど、実利がイマイチねえ。
     アスラン、もっとこう……経費の節減とかできない?」
アスラン「節減ですか?例えばどんな……」
タリア 「そうね。例えば……お昼のスタッフエリアは明かりを落しておく、とか。
     おトイレの水は基本的に1回以上流してはいけませんとか……」
アスラン(セ、セコッ!これはセコすぎる!)

 

 その1時間後。

 

アスラン「……と、いう訳だ。これには俺もどうかと思うが店長命令なんでな……協力してくれ」
メイリン「なんですこれ! 食料品売り場のビニールの枚数まで制限されてるじゃないですか!
     こんなんでイザというときに枚数が足りなくなったらどーすんですか!?」
シン  「さっきから妙に暑いのは、エアコンの出力が弱いからかよ。本当にケチなことするな~」
ルナ  「こんなんだから、うちの店長はオバサンくさいって言われんのよ。ねえ?」
レイ  「……否定はできんな」

 
 

タリア 「……!(物陰からこっそり聞いていた)」

 
 

 さらにその10分後、野原家にて。

 

タリア 「ち、ちくしょーーーー! ぐびぐびぐびッ……」
みさえ 「タリアさん!そんなにビールを暴飲しちゃ」

 

タリア 「ぷはッ!私だって……私だってねえ!店のことを思って、泣く泣く経費節減案を打ち出したのよ!
     それを……それをオバサンくさいは無いでしょ!オバサンくさいはッ!
     そりゃあ私は子持ちの三十路女だけど、断じてオバサンと言われる筋合いはないッ!」
むさえ 「うんうん。最近の若いもんはすぐいい気になるのよねー。
     私なんか昔、ハタチになったばかりの頃に近所の中学生からさっそくオバサン扱いされたもんよ」
みさえ 「ちょっとむさえ。おおっぴらにビール飲めるからって、タリアさんを焚きつけないでよ!」

 

タリア 「ごきゅごきゅごきゅ……ええーい!もっと酒持ってこーい!」
みさえ 「……ダメだこりゃ。当分静まりそうもないわね」
むさえ 「ほっとくしかないね」

 

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

 

タリア 「…………ん。んん~~?あ、あたたた……頭痛い……私は……確か……?
     あ、そうか。野原さんちに駆け込んで、ヤケ酒あおったんだっけ。いけない……ミネルバに連絡入れないと。
     店長の私が急に居なくなってみんな心配しているだろうし。電話……電話……ん?」

 

 その時、タリアの手に何かが当たった。黒い、まるでトランシーバーのようなものが……

 

タリア 「なにかしらこれ……携帯電話、かしら?それとも子機の方かも……
     まあいいわ。これで連絡を取りましょ。いたた……」

 
 

 その20分後……ミネルバにて。

 

アーサー「だから店長は何処にいったんだアスランーー!?」
アスラン「知りませんよ!なんで俺に聞くんです!」
アーサー「今日は新しい取引先との契約があるんだぞ!その大事な会談に店長がいないなんて……
     先方になんて言えばいいんだー!」
アスラン「ええ!?そ、そんな……」

 

ルナ  「副店長、サンヨードリンクの専務が来ました。とりあえず店長室にお通ししておきましたが……
     どうしましょう?」
アーサー「も、もう来たのか? ど、どうしよー!どうする?どうしたら……
     くう、しょうがない。この場は副店長たる僕が……」
アスラン「副店長!」
アーサー「止めるなアスラン! 僕は行く!」
アスラン「いえ止めます!なぜなら……副店長じゃあ思いっきり役不足だから、です!」
アーサー「………ハッキリ言うなよ。さすがに少し凹むだろ……」

 

   ※   ※   ※

 

アスラン「と、いう訳で……ここは店長代理という事でこの俺が。失礼しま……す……?」

 
 

専務  「それではこれで契約成立、という事で。さっそく来週から我が社の製品を卸させていただきます」
??? 「お願いしますわ。お互いの利益のために……意義ある関係を構築していくたいものですわね」
専務  「はっはっはっ! お若いのにそこまで言うとは大したものですね。それでは私はこれで」

 
 

アスラン「あ、あれ?こ、これは一体……」
??? 「あら……アスランじゃないの。店長室に何の用かしら?」
アスラン「何の用って……き、君は誰だ!
     ここは君のような部外者で、しかも子供が来ていい場所じゃ……あ……」
??? 「……さすがは優秀なコーディネイターね……気付いた?私のこと」

 

アスラン「ま、まさか……タリアてんちょおぉぉぉぉぉ!ってか若ッ!俺と同じくらい……いやそれより少し下?!」
タリア 「そうよ~♪ 野原さんちにあった妙な機械で若返ったの♪
     いやー、久しぶりに10代の体に戻ってみたけどこれ、いいわねえ♪
     胸はちょっち小さくなったけど、それ以外はおおむね良好だわ♪」
アスラン「は、はあ……」
タリア 「これからは時々あの機械で若返ってみようかしら?
     ふふふ……もうみんなに私がオバサンなんて言わせないわよお~~~!」

 
 

 後に、春日部の大手スーパーを一手に経営する「謎の美少女店長」の伝説が業界で話題になったという。
 その正体は……遂に明かされる事はなく闇の中に消えたとか。

 
 

タリア 「あっそれでねアスラン。今度の経費節減案のことなんだけど。これをこう……こんな感じでお願いね♪」
アスラン(セ、セコッ!な、なんだかなあ……
     外見が変わっても中身そのまんまじゃ結局なにも変わらないみたいだな……)

 

 

【若返ったタリアの、ちょっと後日談】

 

タリア 「ほらほらオバサン達! もっとシャキシャキ働きなさい!」
メイリン「お、おば……!?」
ルナ  「あんたが言う!? てんちょーがそゆこと言うっての?」

 

タリア 「あらぁ~気にさわったらゴメンねえ~?だってほらぁ~私ったらこの通り小娘だしぃ~♪」
ルナ  「う、ぐ……な、なんかムカつく……!」
シン  「ま、まあまあ……」

 
 

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