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SEED-クレしん_09-287

Last-modified: 2009-10-02 (金) 22:54:40
 

アスラン「こんな所にいたのかシン」
シン  「……俺になんの用ですか?」
アスラン「いや、昨日はすまなかった。俺もまだまだ上司としては未熟だな……」
シン  「殴られていい気のする人間なんていやしませんよ……用がそれだけなら俺は行きますけど?」

 

アスラン「まて。もしかしてお前……迷っているんじゃないか? 明日の出撃のことで」
シン  「それは!し……しょうがないじゃないですか。俺たちは軍人なんですから……
     ただ黙って任務を遂行する、それだけ、それだけですよ!」
アスラン「無理をするな。誰だって戦場は怖いものさ……それを恥ずかしがることはない」

 

シン  「で、でも……でも!相手は怪物なんだぜ?! 過去、俺があいつに挑んで勝てたことはないんだ!
     死力を尽くしてようやく相打ちにもちこめるかどうか、そういう相手なんだ! 明日のアイツは!」
アスラン「なら相打ち覚悟で挑もうじゃないか! みんなで戦おうじゃないか!」

 

ルナ  「そのとおりよ! 安心なさい、私達だって全力でシンをフォローするわ」
レイ  「仲間を信じろ。シン」
シン  「ルナ……レイ! お前ら……」
アスラン「俺たち4人が力を合わせれば、必ず突波口はできる! 今度こそ任務を達成することができるはずだ!」
シン  「そ、そうだよな……みんなで力をあわせれば必ず勝てるよな!」
レイ  「そのとおりだ!」
ルナ  「がんばりましょ♪ミネルバ隊の力、ここに知らしめましょう!」

 
 

シン  「よ~~し! 俺は戦う、力の限り! 決戦だ……!
     まってろよ春日部の親子鷹ーーーーーッ!

 
 

 明日はスーパーミネルバ初売りの日。
 その日に『あの親子』は必ず現れる。今年こそあの親子の暴走を止めなければ……
 だがシン達にとってそれは、ヤキン・ドゥーエを10回戦って10回生き残るよりなお困難な、絶望的に勝算が低いミッションなのであった……

 

 ※ ※ ※

 

 1月3日。開店前のスーパーミネルバに「彼女達」はいた。

 

イザ―ク「……全員揃いました。」
アウル 「また、貴女と共に戦える!」
むさえ 「お帰り……主婦」
ラクス 「みな、準備万端整っていますわ♪」

 

みさえ 「同志よ!再び共に戦おう……我々の目指すバーゲン品は、すぐそこにある!」
ひまわり「た~い!」

 
 

ひろし 「……なんだ?この異様な空気は」
しん  「ねえ父ちゃん、オラ達はとばっちり受けないように地下の食品売り場で試食していようよ」
ひろし 「それが無難な選択のようだな……」

 
 

 ~その頃、店内では~

 

アスラン「いいか!店内は走り回ってもいい無法地帯ではない! 俺たちが必ず阻止するんだ……いいな!」
シン  「ブ・ラジャ―!」
アーサー「な、なあ君たち、何そんなに気合いれるんだい? たかが客の誘導じゃないか……」
レイ  「副店長、ただの客ならこうも厳戒態勢をとりません。客の中には……彼女がいる」
アーサー「彼女?」
ルナ  「副店長も聞いたことあるでしょう? 『ザ・主婦』の名を」
アーサー「ザ・主婦?! バーゲンセールに必ず現れる伝説の兵士……彼女が今日ここに?!」
レイ  「来ます。間違いなく、ね」
アスラン「今回の作戦における要は俺とシンだ。まずは俺が行く。仕留められなかったときは……頼むぞ」
シン  「……わかってる」

 
 

メイリン『コンディションイエロー発令! 開店10分前です!
     総員速やかに所定の場所にて待機せよ!繰り返す……』

 
 

アスラン「いよいよだな……皆の奮戦に期待する! 店と己に忠を尽くせ!」
ルナ  「はッ!」
レイ  「いくぞ、全員散開! 今日こそ『彼女』を止める!」
シン  「みんな……死ぬなよ!」

 

 ※ ※ ※

 

アーサー「あけましておめでとうございます! スーパーミネルバ、今年の初開店でございます!
     あ、押さないでください!そ、そこのお客様て、店内を走らないで……
     おおおおおッ?!(人の渦に飲み込まれた)」

 

アウル 「痛み……痛みだああ! ペイ―――ンッ!……ぐおッ」
しん  「あ。アウル兄ちゃんが殺倒するおばさん達に踏まれまくッてるゾ」
ひろし 「……あわれな。早くもひとり脱落か」

 
 

イザ―ク「は、腹がへった……食い物は、食い物はどこだ?(ふらふら)」
むさえ 「ザ・主婦! イザ―ク君が戦線を離脱して地下の食品売り場に!」
みさえ 「~~~ッ!放っておきなさい!」

 
 

レイ  「お客様!店内で暴走するのは遠慮していただきたい!」
ルナ  「こちらのお願いを無視した場合はすみませんが、実力行使で取り押さえさせていただきます!」
みさえ 「行きなさい、むさえ!」
むさえ 「り、りょうか~い!……聞きなさいあんた達!私は店内を知り尽くしているわ!
     獲物が視界に入ってくるまで私はいつまでも待つ!
     スタミナ切れの心配もないわ、こう見えても光合成ができるから……」
みさえ 「このおバカ!待ってたらバーゲン終わっちゃうでしょ!?」
むさえ 「あ、そうか」
レイ  「今だ! 取り押さえろ―――!
ルナ  「おとなしくしてください!」
むさえ 「あたた!み、みさえ姉~~~~~!!」

 

みさえ 「友よ……妹よ!あなたの死は無駄にしないわ!
     きっと掘り出し物のバーゲン品を手に迎えにいくから……!」

 

 つまりは見捨てられたのであった。

 
 

アスラン「もう来たか! みさえさん!今年こそあなたを止めてみせる!」
みさえ 「あら、また太○拳かしら?」
アスラン「ただ光るだけの技ではもうあなたに通用しない! だがこれなら話は別だ……
     奥義!フェイスフラッシュ――!
みさえ 「ッ?!」
ひまわり「たーい♪(光り物が好きなせいか喜んでいる)」

 

みさえ 「甘いわ! 超○預言書、アスランのページ捻り!」
アスラン「ぐ……ぐわあああ?! か、体が捻れる……おおお……ぐはあっ!(バタッ)」
みさえ 「ふう。神田の古本屋で買っといたこれが役にたったわ。さて、後は……」

 
 

シン  「みさえさん、俺が最後の刺客です! これ以上先へは進ませない……!」
みさえ 「悪いけど……そこをどいてちょうだい。今の私を普段の私と同じに思っているとしたら、大間違いよ?」
シン  (ううっ!すごい圧力を感じる……これが歴戦の戦士のプレッシャーか!だ、だけど……)
みさえ 「覚悟!」
シン  「み、みさえさん! ミネルバの商品券を差し上げますんで、
     せめて走るのだけはやめてくださ――――いッ!!

 

 ぴた。

 

みさえ 「シン君……それ本当?」
シン  「せ、千円分までしか出せませんけど……」
みさえ 「早歩きはOK?」
シン  「そ、それくらいならなんとか……」
みさえ 「りょ~か~い♪今日のところは走るのやめるわ♪ じゃあシン君、あとでね~~~~♪」

 
 

シン  「(へなへな)た、助かった……のか? はあ~~~~~(安堵の溜息)」

 

 ※ ※ ※

 

 ~そしてその後。閉店後のミネルバにて~

 

アーサー「えーシン、君こそ真の模範店員だ。
     ここにザ・主婦を超える称号……『BIGSYUFU』の称号を授ける」
シン  「う、うれしくねえ……」
アスラン「結局、貧乏クジを引いたのは俺だけか?」
レイ  「気にするな」
ルナ  「私も気にしませんから。ね、アスラン?」
アスラン「くう~~~……」

 

 ※ ※ ※

 

 ~その日の夜の野原家にて~

 

みさえ 「そういえば、しんのすけにあなたは何してたの?」
しん  「オラ、ラクスおねいさんとお茶してた」
ひろし 「俺はイザ―ク君と試食を食い荒らしていたぜ」
むさえ 「私……店長さんにお説教くらわせられてた……」
銀の介 「みんな揃ってしょーがない連中じゃのう」

 

シン  「ただいま~~」
ルナ  「ああ……今年も初日っから疲れたわねえ」

 

みさえ 「あ、2人とも帰ってきたみたい。それじゃ晩ご飯にしましょうか?」
しん  「ほ~い♪」
シン  「そんなこんなで今年も一年、こんな感じかな? ふう…………」

 
 

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