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SEED-クレしん_09-543_01

Last-modified: 2010-03-22 (月) 20:59:24
 

第×○話 「くつ下は世界を救う!だゾ」 前編

 
 

 その日。野原家ではみんなでプロレスごっこの真っ最中だった。

 

むさえ「青コーナー!野原しんのすけ&謎の覆面レスラー、シン・アスカ~~!」
しん 「いえ~♪」
シン 「ち、ちょっとむさえさん! せっかくクルーゼさんから予備の仮面借りて顔隠しているんだから、
    本名で呼ばないでくださいよ!」

 

むさえ「あはは、ごめんごめん……それでは赤コーナー! 野原ひろし&妖怪ケツでかお婆~~!」
みさえ「誰が妖怪じゃこら~~!」
むさえ「ではでは、おもいっきり無視して試合開始~~♪(カーン!)」

 

シン 「いきますよひろしさん!」
ひろし「いやいやシン君。残念ながら君たちは俺に勝てないさ!なぜなら……これを見ろ!」
シン 「ん……?ぶッ!く、臭ッ!なんなんですかそれ!」
しん 「こ、これは父ちゃんの靴下ですなあ~。それも5日は洗っていないと見たゾ」
ひろし「そのとおりだ!これをだな、ハサミでこう……」

 

 チョキン。
 ひろしは手に持った靴下のつま先部分をハサミで切ると、それを右腕に付けた。そして……

 

ひろし「いくぜ2人とも!悪臭ラリアット――――――ッ!」

 

 バキィ!

 

シン 「ぐわッ?!」
しん 「おおう?!」

 
 

 ひろしの悪臭靴下ラリアットをまともに喰らった2人。
 ひどい臭いと痛さに、おもわずWしんは意識を失ったのであった…………

 

 * * *

 

 パーン……タタタタタ……

 

シン 「ん……んん――……はっ?!」

 

 シンが目覚めると……そこは野原家の居間ではなく、どこかのダウンタウンとおぼしき町並みが広がっていた。
 気のせいか妙にあちこちの建物が崩れかかったりして荒廃しているが……

 

シン 「ど、どこだ?ここは。俺はどのくらい気を失っていたんだ?!……はっ!
    そうだしんちゃん、しんちゃんは?!」
しん 「ん~~オラ、これ以上チョコビ食べられないゾ……むにゃむにゃ」
シン 「……ふう。俺のすぐ隣りで寝てる、か。おいしんちゃん起きてくれ。しんちゃん……」
???「そこの仮面の男!その場から動くんじゃないッ!」
シン 「え?」

 

 声がした方をシンが見ると。2、3人の男がシン達にライフルを向けて身構えていた。
 服装からさっするに、どうやら治安部隊かなにかの隊員のようだが。その手の類がなぜ春日部にいるのだろうか?

 

シン 「えっと、その、なにか俺たちに用っスか?」
???「とぼけるな!貴様等、どうしてこのような立ち入り禁止区域にいる?!
    さては……レジスタンスの仲間だな!?」 
シン 「レ、レジスタンスゥ?!」
しん 「なにそれ?浦○レッズの親戚かなんか?」
シン 「あ、しんちゃん起きたんだ」
???「動くな! 動くと撃……」

 

 タ―――――ンッ!

 

???「ぐッ!」
シン 「じ、銃で撃たれた? 見るな!しんちゃん!」
しん 「おお?(シンに目隠しされた)」

 

 タタタタタッ!

 

 ライフルの音を響かせ、あちこちから迷彩服を着込んだ男に女達が現れた!
 そして瞬く間にシン達に銃を向けていた男達を射殺した。驚くべき手際のよさだ。

 

シン 「こ、こいつら一体……?」
???「そこの君たち無事?間に合ってよかった……奴等の応援が来るまでに逃げるわよ。ほら立って!」
しん 「おお?そのお声は確か・・・・おお~ルナおねいさん~~♪」
シン 「ええッ?!ル、ルナぁ!?」
ルナ 「な、なに?私、どこかであんた達に会ったことあったかしら?」

 

シン (え、お、おい嘘だろ?このびしっと迷彩服着込んでアサルトライフルで相手を的確に撃ったのがルナ?
    それにこの異質な感じ……俺の知ってるルナマリア・ホークとは全然印象が違うじゃねえか!)

 

ルナ 「? なんかよくわからないけど、とにかく追っ手がくるまで時間がないんだから。
    とっとと私たちの基地へ……ん、しょっと!逃げるわよ!」
シン 「マンホールの蓋を外して、下水道を行くのか?」
ルナ 「そういう事!さあ行くわよ」
しん 「ほ~い♪」

 
 

シン 「むう。それにしても気を失って気が付いたらそこには見知らぬ光景が、か。これはやはり……」

 

 ルナマリア(?)に先導されて下水道を行くシンとしんのすけ。
 しばらく行くと扉が見えた。そこを開けて中に入ると……たくさんの人間がせわしなく動いていた。
 どうやらここがレジスタンスとやらの基地のようだ。

 
 

シン  「これは……」
しん  「おおすご~い。オラたちかすかべ防衛隊でも、こんな凄いひみつ基地もってないゾ~?」

 

ルナ  「ルナマリア・ホーク以下6名、民間人2名を無事救出して帰還しました!」
????「ご苦労。危ないところだったようだな君た……」
シン  (ア、アスラン?! でもこいつは……?)
しん  「ん?どうしたの?」
アスラン「……あ、いや失礼。君が顔に付けているそれはにちょっと驚いてしまって」
シン  「(あ、ああそうか。俺ってばクルーゼさんの仮面付けたままだったんだっけ)こ、これは……
     そう、メガネみたいなもんだよ。昔、ある事がきっかけで視力をほとんどやられてさ」
アスラン「そうか……ま、こんな時代だものな。そういうことは世界中腐るほどある、か」

 
 

しん  (ねえねえシン兄ちゃん。なんでズラのお兄さんにそんな嘘言うの?)
シン  (しんちゃん。初めに言っとくけど、どうやらここは俺たちの住んでいる春日部じゃあないみたいだ……
     どうも俺がいたC.E.世界によく似た別の世界らしい)
しん  (おお~前にも似たようなことがあったけど、今度もそうなの?)
シン  (たぶんね。それにこのアスランにルナ……どう見ても俺たちが知ってる彼等とは少し違うみたいだし。
     2歳……いや3歳は春日部のそれより年上に見える。
     ここはまず、この世界がどんな状況なのか情報を集めてみよう)
しん  (ほ~いブ・ラジャ~♪)

 
 

??? 「アスラン、この情報だけど……うっ?!」
アスラン「どうしたキラ?」
キラ  「え、あ、いや……この人が付けている仮面を見て昔の嫌な記憶を思い出して……
     あっもう大丈夫、落ち着いたよ」
シン  「あっすいません。(まだ素顔は晒さない方がいいか?むう……)」

 

しん  「ねえねえ。みんなこんな暗いとこでなにしてるの~?」
キラ  「なにって……僕達反政府レジスタンスは常に治安部隊に追われているからね。
     こんな所にでも基地を構えなければ、あっという間に踏み込まれて全員検挙されちょうよ」
シン  「あ、あの。よければこの子に最近の政治事情を教えてやってはくれませんか?
     どうも俺たち、情報に不自由な環境にいたもんでして」

 

アスラン「ふむ?まあ、いいだろう。じゃあどこから話したもんか……
     そうだな、プラント前議長、ギルバート・デュランダル氏率いるザフト軍と
     ラクス・クライン、カガリ・ユラ・アスハ率いるオーブ軍の間で戦争が起こり、
     結果オーブ軍が勝利、両者の間に終戦条約が結ばれたあたりまでは知っているか?」

 

シン  「それくらいは」
ルナ  「そのあとラクス・クラインがプラントの新議長に収まって、オーブをアスハ代表が統治して……
     今後は両者が歯車のように噛み合って世界を平和にしていく。
     あのときは誰もがそう思ったわ……そう、誰もが」
しん  「ちがうの?」
アスラン「俺は、いや俺たちは奴に裏切られたんだ!誰も彼もがあいつを一番信頼していたのに……!」
キラ  「かつて僕達の仲間だったあの人は戦争終結後、次第にその本性を現してきたんだ。
     電波としか言いようのない演説で大衆と軍、政治家、経済界とすべてを完全に掌握し、
     国々を次々に統合していった……
     従わない国は経済封鎖をしたり、場合によっては武力侵攻さえやったんだ」

 

シン  (電波……ラクスさんのことだろうな。やっぱり)

 

アスラン「そして今はもう、オーブだのプラントだのという国は全てなくなってしまったんだ。
     ほとんどが地方自治区などにされてしまって、それら全てを統治する新国家が誕生した。
     あの戦争からわずか3年での出来事だ」
しん  「しんこっか?」
ルナ  「その名も『超神聖統一地球帝国』……ふざけた名前でしょ?
     私たちはその帝国のありように反対して社会的地位を奪われ表社会を追われた、かつての軍人や政治家なのよ」
キラ  「格差社会、言論弾圧、貧富の差の拡大……今の世界の状況はほんと酷いものだよ。
     だから僕達は非合法なのを承知で、こんなレジスタンス活動をしているってわけさ」

 
 

シン  (こりゃ驚いたな……まさかあのラクスさんがここまでやるなんて。
     他所で色々言われているように、実は本当に悪い人だったのか?あの人は……?)

 

ディアッカ「グレィトォ!みんなテレビを見な!お偉いさん総参加の軍事パレードが生中継されてるぜッ!」
しん   「おおっチャーハンのお兄さん?」
シン   「あ、あんたまでいるのかよ!」
ディアッカ「ん?うおッ!クルーゼ隊長の幽霊?!」
シン   「違いますよ!」
アスラン 「テレビか。そこの大型スクリーンに出してくれ」

 

 そこに映し出されたテレビの映像で壮大な軍事パレードが行われていた。
 たくさんの最新型MSと歩兵が行進し、それらを大勢の大衆が熱狂的な歓声を浴びせていた。

 

アスラン 「ちッ!俺達のような不穏分子を威嚇するためにこんな真似しているんだろうよ!」
キラ   「でも軍事力は確かにすごいよ。次々とロールアウトしている帝国製新型MSの性能はあなどれないし……
      昔のように高性能なMSに乗れば1人でたやすく戦局を変えられるなんて、
      そういう時代じゃなくなっちゃったね」
アスラン 「むう……」
しん   「おお~見た事がないロボットでいっぱいだゾ」
シン   「確かに……こりゃ凄そうだなあ」

 

???  『みなさまお聞きくださいこの大歓声!
      我が帝国軍の圧倒的威容の前に、民衆はみな感激のまなざしで大歓声をあげております!
      この様子にプラント特別自治区のラクス議長とオーブ自治区のアスハ議長もご満悦の模様です!』

 

アスラン 「くッ……カガリ……!」
キラ   「ラクス……可哀想に……完璧に洗脳されちゃって……」
シン   「……あれ?ラクスさんが……自治区の……議長?じ、じゃあ地球帝国のトップって誰なんだ?!」

 

???  『皆様!超神聖統一地球帝国の親愛なる皇帝陛下がそのお姿を現しました!
      このお方こそ我等の太陽であり、希望そのもの!』

 

シン   「……え?」
アスラン 「見ろ。こいつが俺達を裏切り、この大帝国をわずか3年で築き上げた男だ」
しん   「おお?」
キラ   「僕達が命に代えても倒さなきゃならない敵。その名は……」
シン   「え?え?」

 
 

???  『初代超神聖皇帝、シン・アスカ陛下の御成りでありますッ!!』

 
 

シン   「お、お、お、俺ですかぁぁ――――――――――ッ?!!
しん   「おお~これは意外な展開だゾ……じゃ、今回はこれまで~~~♪」

 
 

(たぶん続く)

 
 

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