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SEED-IF_Sin_AC_01

Last-modified: 2009-03-24 (火) 22:49:44

追い詰めたはずだった。裏切り者を月面に叩きつけ、アロンダイトを胸に突き立てるはずだった。
しかしアスランは、シンの一瞬の隙をつき、剣を奪い反撃した。そしてシンのデスティニーは月面に崩れ堕ちた。

コズミックイラ2073、
ザフトとオーブ軍の決戦は終わりつつあった。
既にレクイエムは沈黙し、シンは只崩れ落ちる宇宙要塞メサイアを見つめる事しかできないでいた。
周りに友軍の影はない。デスティニーも動かない。救難信号は出ているはずだが、酸素が少ない。
だがシンには今の状況な焦る余地などなく、もう何度目か解らない程の無力感と絶望のなか、自問を続けていた。
何が悪いのか、何が間違っているのかなど解らない。今彼に判るのは、自分達が負け、平和な世界を築けず、大切な人を守れなかったという事だけだった。

その時、空で何かが光った。
どうやら救難信号を受信したMSが救助に来たようだ。だがそれは友軍ではなく、敵のMS。
それもインフィニットジャスティスだ。
シンは一瞬、アスランが自分に留めを差しに来たのかと思った。
だがそうではないだろう、相手はあのお人好しのアスランだ。

「アスラン!ここだ!」

シンを確認したアスランは、シンのそばにMSを下ろし膝をつかせた。アスランはシンが案外元気そうなので安堵していた。

「アスラン!パイロットスーツの調子がおかしいんだ。中に入れてくれ。」
「待ってろ、今開ける」

了承したアスランがメインモニタを切ってハッチを開ける瞬間、シンはその隙間を狙って銃を向け、引き金を引いた

ズン

宇宙空間では音を伝える空気が無い。だから銃声は聞こえず、反動だけが返る

「シン、おまえ…」
シンの放った銃弾をアスランはシートに座ったまま身を捻り急所をはずした。
だが、即死を免れはしたが致命傷にはかわりなかった。

「よけたのか?」

「くうっ…シン!何故こんな…、」
「『何故』だって?それをなんでアンタが言うんだ
何故俺達を裏切った?議長は世界に平和を…」
「議長は間違っていたんだ!あのプランは人を幸福にはできないんだ」
「まだ何も始まってないのに何がわかる!」
「ラクスには解る!それに議長は、レクイエムを使って虐殺をしたじゃないか!」
「虐殺?レクイエムだって?、ハハハハ、何を言ってるんだ。
ラクス・クラインがアンタやフリーダムを使ってやってることと何が違うんだよ。同じ兵器だろ!違うのは殺した桁くらいだ!」
「違う!俺たちは人の夢や自由を殺したくないんだ!…シン、キラに会え。会って話を」
「ああ、合うさ。アンタの機体を使ってな!」

ズン ズン ズン
ズン ズン ズン ズン

アスランの亡骸と弾を撃ちつくした銃を捨て、シンはハッチを閉めた。
悲しくは無かったが、涙が止まらなかった。

インフィニットジャスティスを駆り、シンはエターナルを目指した。そこにはあのSフリーダムのパイロット、キラ・ヤマトがいるはずだから。

「使える武装はビームブーメランに手足のサーベル、あとシールトと゛アンカーか。これだけあるなら!」

もう既に戦闘は終わっていた。目前に近づきつつあるアークエンジェルの周りには警戒するMSも無い。
その時、アークエンジェルのメイリンからの通信が入った。
「お帰りなさいアスランさん」
「メイリンか?ハハッ!やっぱり生きてたか」
「シン!?、どうして…アスランは何処にいるの!」

「アスランは死んだよ。それが俺を裏切った代償だ」

ほどなく、アークエンジェルからの対空射撃が始まった。

154 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2008/04/25(金) 20:20:14 ID:???
AAの弾幕は厚い
しかし、シンにはそんな物に構っている暇はない。

レッドアラート
頭上からの砲撃は、ストライクフリーダムからだ。

「キミは、誰だ?アスランをどうした!」
「アンタがキラヤマトか。死んだアスランが会いたがってるぞ」
「くっ」

キラはドラグーンを射出し、ハイマット・フルバースト。Sフリーダムの全砲門が火を噴く。

「ハハッ、最初から急所狙いかよフリーダムゥ!」

シンにはもう、攻撃をかわす気など無かった。原子炉を限界まで回転させ、エネルギーは全てシールドとサーベルへ。
プロペラントはもう尽きようしているが、帰る所など無いから構わない。ただ一直線に、全速力でフリーダムへ。

「あれが、シン・アスカ…」
キラは直感した。彼は命を弾丸にして自分を倒すつもりだと。だがそれに付き合ってやる義理は無い。
しかし、何故か目をそらせなかった。アスランの仇を撃ちたいという意志は勿論あった、
だがそれ以上に、勝利を渇望した。此処で彼に勝たなければならない。

「シン君、ぼくはキミを討って、この戦争を終わらせる!」

「上等だフリーダムァァァア!!」

2つの機体は互いを追うように螺旋を描いて激突した。互いのサーベルが互いを貫く、そして彼らは光に包まれた。。

 
 
 
 
 

「なんだ、あれは? ここは、地球?俺は、倒されたはずじゃ……?」

目覚めた時、シンは地上にいた。

「デスティニーは……無事か」

モビルスーツの稼動に支障が無い事を確認するとシンはほっと安堵のため息をついた。

「ん?」

シンはモニターの画面に妙な物を見つけた。

「あれは……人が十字架に付けられている? リンチか!?」

コニールから聞いた話が甦る。

「地球軍か!? あいつら!」

シンはデスティニーを動かし、丘の上に立つ十字架に近づく。
十字架の周りに群がっていた人々は蜘蛛の子を散らすように逃げて行った。
シンは十字架を引き抜くと、そっと地面に横たえる。
コクピットを開くと外に出、その人を十字架から外してやる。

「大丈夫か、あんた! 一体誰がこんな事を?」

男は何かしゃべるが、言語が違うのか言葉が通じない。
ただ、「ナザレ」「イエス」と言う単語だけは聞き取れた。

時に西暦30年。
シンは西暦に武装介入した。

 
 
 

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