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Seed+Ace_酒場_第06話

Last-modified: 2013-12-26 (木) 00:41:31

注釈:桃色=ラクス、牝獅子=カガリ、ツインテール=メイリン、
その他:エースコンバットの登場人物(チョイ役含む)なおエッジとナガーセは別人である。


ここはダイニング『アヴァロン』。かの化け物エースが夜な夜な酒宴を開く、居酒屋『円卓』の姉妹店である。
貴族連中やお偉いさんが出入りする格式高い店であるが、洋食中心ということもあって女性に人気。
いつの世界も女性は強い。男連中から資金をせしめて今日も今日とて姦しく語り合います。
あ、ちなみにルナマリアはシン達と一緒に主張中。では、注文を聞こうか、ですわ。

エッジ 「そう、・・・うん、それならいいけど。・・・わかったわ。それじゃあね」
黄色4 「彼氏からの電話かしら?若いわね。羨ましいわ」
メディ子「何か、一番機さんといい具合らしいですよ。アチャーさんが嫉妬混じりに言ってました」
エッジ 「そんなんじゃないわよ。私は二番機で、彼の後ろを守るのが務めですから」
一同 「(ニヤニヤ)」
エッジ 「・・・なんですか、その生暖かい笑顔は」
ナガーセ 「別にぃ。私と同じ名前の癖にいい男ゲットしおって、とかそんな事は微塵も思ってないわよ」
エッジ 「そんなこと言ったら4さんはどうなるんですか。あの『黄色の13』の不動のニ番機ですよ?」
黄色4 「隊長とは教官時代からの付き合いだから。まぁ、軍に入る前からの知り合いではあったけど。
    こうして一緒に飛べるのはとても幸せね」
メディ子「ロマンチックですねー。少女は空を舞う彼を追いかけて共に、ってところですか。sneg?」
ナガーセ 「まぁでも、うち(NP条約機構)のエース連中はいい男ばかりだからねぇ。揃いも揃って
    スーパーエース。ベルカなんかアカデミー訓練生の時点でザフトの赤服レベルらしいし」

ガラッ!!
踊剣 「話は聞かせてもらったわ!いい男というなら、私の一番機、アルベルトのことを忘れてもらっては困るわね」
エッジ 「あら、マルセラ姐さん。今日は『円卓』じゃないんですか?」
踊剣 「久しぶりに来てみたのよ。お給料が出たから少しリッチにね。ちなみにアルベルトはお留守番」
黄色4 「・・・自適ですわね。ところで後ろの方々は?何か見たことあるような気がするのですが」
踊剣 「何かここ来るのに迷ってたみたいだから。連れて来てあげたのよ。・・・で、貴女がた何者?」
桃色 「わたくしはラクス・クラインです」
牝獅子「カガリ・ユラ・アスハだ」
ツインテール「あ、あの・・・メイリン・ホークっていいます」
メディ子「プラントの歌姫にオーブの首長ですか。・・・こんな街中に出てきちゃっていいんですかねぇ」
エッジ 「そういう世界だと納得しなさい。貴女はルナマリアの妹ね」
ツインテール「え、ご存知なんですか!?」
エッジ 「ええ。サンド島で会ってね。道が分かれちゃったけど大事な妹がいる、って言ってたわ。
    あ、そうそう、サンド島で思い出したけど。貴女達のパートナーは元気でやってるらしいわよ。
    しごき甲斐があるって。若干一名、おでこの広い子が入院中らしいけど、命に別状h」
カ・メ 「アスラン(さん)が!?一体どうして!?」
エッジ 「リボン付きと一緒に飛んだんですって。えらい小突き回されたそうだけど」
牝獅子「くそ、アスランに何てことを・・・!
ツインテール「カガリさん、どこへ!?」
牝獅子「これが黙っていられるか!仇を取ってくる!」
踊剣 「落ち着きなさい。まったく、噂どおりね。勢いばかり突っ走るのはよくないわよ」
ナガーセ 「そうよ。貴女、あの『リボン付き』とやり合うつもり?命が幾つあっても足りないわよ。
    それにただの演習でしょ?ハナから命を取るつもりなんてなかったでしょ、『リボン付き』には」
黄色4 「そのとおりよ。まともにやり合えば数合と持たずに『リボン付き』に落とされたでしょう。
    小突き回されたってことは、筋があると認められて稽古をつけてもらった。そう考えておいていいと思うわよ」
インテール「そ、そういう問題なのでしょうか・・・」
エッジ 「そういう問題よ。円卓やコモナじゃよくあることだわ。それに、彼、入院してる間にオメガ大隊に
    目を付けられたみたい」
黄色4 「あら」
ナガーセ 「へぇ!彼らにスカウトされたの。なかなかやるじゃない、そのオデコ」
桃色 「何ですの、そのオメガ大隊とは」
黄色4 「ISAFにおける生粋のベイルアウターが集まる所でね。エース連中と同じように畏怖される人達よ」
牝獅子「ベイルアウト?結局落とされてるってことじゃないか。それのどこが凄いんだ?」
一同 「ハァ~~~」
牝獅子「な、何だ、その可哀相な子を見るような目は!」
エッジ 「あのね、ベイルアウトした人達がきっちりと生きてて、それがまた戦場に出るというのがどれだけ
    凄いことか分かる?それが大隊規模なのよ?」
メディ子「仕事柄、負傷者はよく見ますけど、皆『オメガの連中はこんな目にあってもまた飛ぶんだから凄い』って
    言ってましたぁ~」
黄色4 「戦闘機パイロットは敵機を落すのが仕事だけど、兵士として最も重要なのは、まず生き残ること。
    落とされて、ベイルアウトして、地面に叩きつけられてそれでも恐怖せずにまた空に戻るのよ、彼らは。
    普通の人間じゃないけど、兵士としてはもっとも優秀といえるわ」
ナガーセ 「なかでも『アンデッド・イレヴン』『究極の11』『ザ・ダブルワン』『ベイルアウトキング』と呼ばれる
    オメガ11は、神格化すらされているわね。最近じゃ、どこかにいい角度で挟まって尚且つベイルアウトする
    方法を考えているようだけど」
エッジ 「オメガ11はメビウス中隊として飛んだことのあるエースでもあるのよ。・・・これは忘れられがちだけど」
踊剣 「あとは大隊員じゃないけど、有名なところで言えばベルカの『不死鳥』とかね。『教授』が
    覚えてるくらいだから、そのオデコ君は見所があるってことでしょう。落とされた時のセリフが
    『あぁ、死ぬかと思った』だそうよ。それで済ませるんだから大したものね。期待していいと思うわ」
ツインテール「何か釈然としませんけど。アスランさんが死なないなら、それでもいいかなぁ」
ナガーセ 「『リボン付き』達とは違うけど、彼らもまたスーパーエースではあるわ。良いことじゃない」
桃色 「アスランのことはそのくらいで結構ですわ。それよりもキラはどうなのです?」
エッジ 「あのナヨッとした子?リムファクシ戦のシミュじゃ真っ先に落とされたらしいけど。(>>597さんの作品参照)
    特攻かましたらしいわ。以外に骨があるって言ってたわよ。ミネルバ三羽烏ともうまくやってるらしいし」
妹ツイテ 「あのシンと・・・本当に上手くいってるのかしら?あの、お姉ちゃんはどうたったんです?そのシミュ」
踊剣 「シンって子と最後まで残ってリムファクシを沈めたらしいわ。・・・フフ、男女ペアってところがいいじゃない。
    今度アルベルトと一緒に可愛がってあげるとしましょうか。楽しみね」
エッジ 「姐さん。何です、その意味深な笑みは。まぁ、皆そう心配することもないわよ。見所もあるようだし、
    ブレイズたちが世話をしてあげてるのがその証拠。そのうち立派なエースになるでしょ。・・・多分」
桃色 「だからキラは・・・って、キラが落とされた!?何かの間違いでは?彼は『種』を持っているのに」
一同 「・・・『種』って何?」
桃色 「『種』というのは(かくかくしかじか)。そして『種』割れというのは(かくかくしかじか)」
ナガーセ 「ふぅん・・・で、それは何か特別な物なの?」
牝獅子「周りでそういう話は・・・アスランとキラ、それにシン。そして私とラクス。他では聞かないな」
エッジ 「貴方達の身内に集中してるのが何かの作為を感じるけど、まぁいいわ。でも、特別な力、って感じではないわね」
黄色4 「そうね。集中力が増して無駄を省き、多くの可能性を予測する、ってことなのだろうけど。
    それって当たり前のことじゃないかしら」
ツインテール「当たり前、ですか?あのアスランさんたちが普通、と?」
踊剣 「そこまでいうと語弊があるけど。あのね、戦闘機ってのは兵装に限りがあれば燃料も限られてる。
    速度とGのことも計算しないとすぐに失速するし、そもそもドッグファイトは相手の機動の読み合いなのよ。
    撃てば落ちる、なんてことは普通はありえないの。効率的な動きと未来予測なんて、私達にとっては常識」
エッジ 「戦車だって艦船だって、歩兵だって同じ。MSだってね。別に特別なことじゃないわよ。それを
    特別と思ってるようじゃ、まだまだね。ま、上には上がいるということを知っておくのはいい経験よ」
メディ子「自分たちが特別だーなんて思うと、世界は私たちが何とかしなきゃーとか思い上がっちゃったりしますからねー。
    身の程を知らずに大きすぎる物を背負ったつもりはやめた方がいいですよ。何事も程々に、です」
エッジ 「・・・貴女以外と毒舌ね」
桃色 「・・・・・」
牝獅子「・・・・・」
ツインテール「(ひ~ん、沈黙が怖いよぉ)」

・・・・・・・・・

ナガーセ 「その時よ、彼が来てくれたのは!たった一機でエルジア軍機に挑んでね。凄かったわぁ。丸腰の民間機を
    守るのがどれだけ大変か。私も元軍人だから分かるのよ。それも相手はエルジアの特殊作戦機よ?
    あのエンブレムが目に飛び込んできたときのことは忘れられないわね」
黄色4 「エルジアの軍人としては耳が痛いところだけど。そればかりは『リボン付き』に感謝するわ。
    いくら何でも、民間機に手を出すことだけは許せないわ」
ナガーセ 「エルジアのパイロットも作戦には否定的みたいだったけど。まぁ戦争中ではありえることとはいえ、
    撃たれる側としては勘弁して欲しいわ。撃たれるのが戦闘機の中だったら納得できるけど」
桃色 「それで勘弁して欲しいで済ませられるのが信じられませんわ。まして戦うことを肯定するなど」
エッジ 「私達は空軍パイロットよ?守るために戦うのが仕事。自分が死ぬ可能性も、相手を殺すことも
    折り込み済みなのよ。・・・すくなからず民間人に被害を及ぼすことも」
黄色4 「勘違いしないでね。最初からぶつかり合うなんて、私達は望んでないの。私達が戦うのは最悪の
    場合なのよ。上の人たちは戦争を回避するために体を張る。それが避けられなければ私達が体を張る。
    本来は抑止力として在り、力を振るうことなく守るのが私達の役目なの。軍や兵士、兵器が戦争の
    象徴としてしか見られないのは、仕方のないことだけど悲しいわ」
踊剣 「クーデターに参加した私が言うのも何だけど。いえ、だからこそ、ね。ただ力を振るえば良いわけじゃないの。
    それは貴女達が一番よく分かるはず。皮肉ではなくてね」
エッジ 「まぁでも、結果的にはよかったかしら。あのままだと地球とプラントの全面戦争だったでしょうし」
桃色 「そうでしょう。戦いなんて愚かなことはしてはならないのです」
牝獅子「それに、デスティニープランなんてものはあってはならない!遺伝子で人が縛るなどと!」
ナガーセ 「別にプラン自体は大したことじゃないわよ。遺伝子ベースの職安でしょ?強制するかどうか、
    ってのが問題でしょうけど、どうやっても強制できるはずがない。世界を敵に回すからね」
牝獅子「だが、デュランダル議長は地球にレクイエムを向けていたんだぞ!それはどう説明する!」
エッジ 「単なる脅しに過ぎないでしょう。あのね、地球には私たちがいるのよ。あまり言いたくないけど、
    ISAFとザフトがやりあったら、ザフトは形も残らないわよ。あの議長がそれを考えていなかったとは
    考えにくいけど・・・」
黄色4 「あの時点ではハーリング大統領もニカノール首相も救い出されてたし、まず対話を選んだでしょうけど・・・」
???「やぁ、いい夜だね。楽しんでいるようで何よりだ」
エッジ 「あ、貴方は!!!」

大統領「久しぶりだね、綺麗な声のお嬢さん。あぁ、敬礼はやめたまえ。君達には大変世話になったのだからね」
エッジ 「はぁ・・・いえ、しかし・・・」
大統領「君達と私達は国を守る者として対等なのだよ。形式張る必要はないよ」
黄色4 「ところで、何故ここに?」
大統領「ノースポイントで会議があってね。その帰りだよ。ちょうど一緒になったニカノール首相と食事に来たのさ」
ニッカ  「イェス、ニッカノール!む、これは忘年会のネタだった。ところでワシのウォッカを見てくれ。どう思う?」
エッジ 「とても・・・度数が強そうです。・・・飛ばしてますね、っていうか飲みすぎですよ。少佐に怒られませんか?」
ニッカ  「彼女はミスターBとデェトだそうだ。9課立ち上げでしばらく会っていなかったようでね、彼女らしくもなく
    そこはかとなく嬉しそうだった。何と羨ましい!空港まで彼が迎えに来ていてね。そこで分かれたよ。
    ちなみにお出迎えのタクシーはF-14Dだったね。フル装備の」
エッジ 「まったく、あの人は何を考えて・・・フェニックスぶら下げてどこへ行くと・・・」
大統領「ちなみにこの店は私のお気に入りでね、アンダーセン提督と来たりもするのだよ。先程も何やら名前を
    呼ばれたような感じがしたと思ったら、いやはや、我らが誇る戦女神達がいたとはね」
踊剣 「まぁ、お上手ですこと」
桃色 「(何という余裕とウィット)」
牝獅子「(一目見ただけでわかってしまった)」
ツインテール「(この人たちは間違いなく偉い人・・・よね?)」
大統領「ところで彼女達は?私の見間違えでなければ、いずれ要人であるはずだが?」
桃色 「わたくしはラクス・クラインです(この人達が)」
牝獅子「カガリ・ユラ・アスハだ(オーシアとユークの元首・・・)」
ツインテール「メ、メイリン・ホークです(な、何か私だけ場違いっぽい・・・)」
大統領「やはり見間違えではなかったようだ。女性に先に名乗らせてしまって申し訳ない。
    私はビンセント・ハーリング。オーシアの大統領を務めさせていただいております」
ニッカ  「私はユークトバニア首相、セリョージャ・ヴィクトロヴィッチ・ニカノール。以後、お見知りおきを」
大統領「そうだ。先程の会議で、防衛体制の大幅なアップデートが決まったよ。エルジアのワイバーンⅡと
    ベルカのフォーゲルの素体生産ラインが整った。各国はそれらをベースに、自国に合った改修及び運用を
    していく方向で一致したよ。これで保有兵器を減らしつつ防空及び本土防衛を強化できる」
ニッカ  「現場の声を反映してね。部品の共用性、整備性や共同作戦における柔軟性を考慮した。コストを削減しつつ
    それでも高性能機を開発するあたり、うちの技師はさすがだね。・・・いささかこだわりというか、偏執性を
    感じたりもするが」
黄色4 「恐ろしいくらい機械に愛情を注いでいますからね。いつだったか、『未来永劫、燃焼エンジンは死なないのだ!』
    なんて言ってましたよ。確かに、パイロットとしてはジェットエンジンには愛着がありますが」
エッジ 「・・・でも、そんな事ここで言っちゃっていいんですか?かなりの機密だと思うのですが・・・」
大統領「なに、国を守る君達にプレゼントといったところかな。命を張ってくれているのだから、いい機体に
    乗って頑張ってもらいたいと思うのはおかしなことではないだろう?」
ニッカ  「wktkして待っていてくれたまえ」
桃色 「お待ちください。戦争は終わったのです。なのになぜ軍備を?そんなものは必要ないはずです」
牝獅子「そう、強すぎる力は、また争いを呼ぶ!何故そんなものが必要なのだ、今更!」
ニッカ  「レディが大声を出すものではないよ。ウォッカでも飲んで落ち着きなさい」
大統領「確かに、私達は軍縮・宥和路線をとってきた。だが、現状はどうかね?この数年で二度も戦争が起きた。
    国民も神経質になるし、不安になるだろう。『また戦争になったら』と。私達も例外ではない。
    ならばそれに対して応えなければならないのだよ。守れるだけの力があると示さねばね。それが務めだ。
    竹槍だけで国民を守れるかね?国民は安心できるかね?そういうことだ」
ニッカ  「幸い、ISAFは人々からの信頼が厚い。それは偏に兵士達の精強さのおかげだ。ことに空軍パイロットは
    名だたるエースたちの知名度が高くてね。彼らに負担がかかるのは心苦しいが、時期が時期だけにね」
大統領「それに、お忘れか?二度の大戦、我々は一切関与はしなかったはずだ。散発的な戦闘はあったが、
    全て迎撃作戦だ。仕掛けてきたのは、いつもザフトか連合、そのどちらかだ。こういう言い方は
    卑怯かもしれないが、我々はむしろ被害者側と言っても過言ではない」
桃色 「では、それを退け中立を守れる程の力を持ちながら、なぜ世界のために役立てようとしないのです?」
ニッカ  「それは先の大戦の話ですかな?世界を背負えるなどと、どうしてそんな思い上がったことが出来ましょうか。
    世界のため、とは戦争の理由にはなりませんぞ?ただの人間が世界を救えるとでもお思いか」
エッジ 「私たちがいくら力を持っていたとしても、何でもかんでも救えるわけじゃないのよ。できるだけのことは、
    とは心掛けているけどね」
大統領「国にはそれぞれの思惑がある。世界のために自らの国を犠牲にするなど、無理な相談だよ。
    度を外れて大きな物を見すぎると、足元が疎かになる。それが救えるはずのものであったとき、
    君達は後悔せずにいられるかね?人々は許してくれると思うかね?」
黄色4 「戦争というものはね、その思惑が決定的なまでに対立しているのよ。その状態でいくら平和平和と
    叫んでも、何も変わらない。そういうものは開戦前の話し合いで否定されているの。平和への声が
    力を持つのは、当事者達が戦争の継続を疑問視するようになってから。具体的に言えば停戦から
    終戦、そしてその後なのよ」
ナガーセ 「ミーアって子が一生懸命頑張ってたみたいだけどね。デュランダル議長は使いどころを間違った、って
    感じかしらねー。月面攻略で大勢に決着は付いたわけだし、プランの発表もテーブル上の議論の中で
    やればよかったのに。あれでややこしくなったわ。AAとかエターナルとか出張ってきちゃったしね」
大統領「うむ。まぁ、いずれにしたところでプランは絶対的なものとしては受け入れられなかったと思うがね。
    部分的には有効なものもあったが。私の持論では、いかなる思想も政策も、然るべき時が来なければ
    実現は不可能だ。それがどれほど魅力的なものでも、理想的なものであったとしても、だ。」
ニッカ  「世界にはとても多くの人々がいる。その誰も彼もが支持する、ということは、もはや世界がその方向へ
    行くしかない、ということでね。一つの国の中でも、そんな事は滅多にない」
大統領「一つ昔話をしよう。かつて『国境なき世界』というテロリストが存在した。彼らは国家や民族という
    枠組みが戦争を生み出すと言った。そして国家を形作る線であるところの国境を、枠組みを壊そうと
    戦いを挑んだ。最後は『円卓の鬼神』に敗北したがね。そこで、今のNP条約機構だ。未だ国家という
    枠組みは消えてはいないが、我々の間に壁はないと考えているよ。軍においては、それが特に顕著だ」
ニッカ  「『国境なき世界』がテロリストであったことは間違いない。だが、奇しくも我々は彼らの言うとおり
    国家の枠を超えた。現在もまた未来に向かって変革しつつある。『新しい世界への門は開かれた』とは
    よく言ったものだよ」
踊剣 「そう考えれば、私たちが存在したことは無駄ではなかったのかしら。言葉だけで人々へ訴えかけられる
    立場に無かったからと言って力で示したというのは、やはり短絡的だったのでしょうけど」
メディ子「その変革も、『どこかの誰かさんたちの戦争』のおかげともいえます。皮肉なものですねー」
桃色 「・・・・・・」
牝獅子「・・・・・・」

牝獅子「しかし、とても疑問に思うのだが。かつて敵対し激しく争った者同士が、そこまで仲良くなれるだろうか」
大統領「うむ・・・それについては実際に戦場に立つ彼女達に聞いた方がいいだろう。で、どうかね?」
黄色4 「隊長は、初めてコンベースで『リボン付き』と戦った時から、親近感は持っているようでしたね。
    称えるに値する、とも言っていたそうです。その時、私は落とされその場にはいなかったのですが。
    あのままであればファーバンティで命を取り合ったのでしょうが、そうならなくて良かったと思います。
    空で戦っているときから、彼らは互いを友だと思っていたのでしょうね」
エッジ 「クルイーク要塞で戦ったユーク軍機ですが。彼らほどのパイロットと共に空を飛べたら、と思いましたよ。
    『灰色』と決着を付けるときに、一緒に飛べた時はとても嬉しかった。空も地上も、オーシアもユークも
    皆、目指すものは一つだったんですよ」
大統領「そうだね。元々、私とニカノール首相が目指すべき道は同じだった。ベルカ事変において我々が
    軟禁されてしまったために戦争が始まってしまったが、彼らに救い出されたおかげで、うまく
    収拾がついた」
ナガーセ 「もともと穏健路線でそれぞれの国が上手くいっていたのだから、元通りになれば戦争を続ける意味は
    無くなるわ。もっとも、それは大統領と首相がそれだけの信頼を得ていたからでもあるけどね」
ニッカ  「何、私達は国や軍を預かる以上、彼らを信頼し、また彼らの信頼を裏切らないようにしているだけでね。
    それほど難しいことはしていないつもりだよ。目指すべき道を示して理解を求めているに過ぎない」
桃色 「ですが、その道が誤った物ならば正さねばなりません。私達が議長を討ったのはまさにその為です」
大統領「それを決めるのは人々でね。君達だけで勝手に判断していいものではない。まぁ、君たちとてその人々の
    中の一人であるのは事実だが。レクイエムとメサイアを黙らせるまでは百歩譲るとしてもだ。
    議長を討ってしまったのはいささかやりすぎだね。そこまでするならば、行くべき道を彼に替わって
    示すべきなのだが、君はそれをしたかね?」
桃色 「自由を奪うあのプランはあってはならないものです。ですからデュランダル議長を討つべきだと、
    私は彼らに示したはずです」
黄色4 「それは手段であって、その先にどうするかは不明瞭のままではなくて?プランを否定したとしてその後は?
    戦力を奪うに止めておいて、後はプラントの人々と共に議長に問いかけて是非を論じる。それが正しい
    道だったのではなくて?」
踊剣 「こう言っては何だけど。あれじゃただのクーデターよ。ただでさえレクイエムのダメージが残ってたのに、
    無茶するわ」
メディ子「調印式会場を爆撃したりするのも問題あるような気がするんですがー」
踊剣 「そんなこともあったかしら?」
エッジ 「さすが鬼機動のエスパーダ。変わり身の速さも天下一品ですね・・・」
大統領「そしてアスハ代表。オーブとて他人事ではありませんぞ」
ニッカ  「うむ。中立を貫き他国の争いに関与しない。とても立派なことです。・・・それが実現できれば、ですが」
黄色4 「オーブは理想を大事にする。けれど、あまりにも理想に縛られて現実に即した手段を打たず、
    結果として理想から遠のいている。そのように感じますね」
大統領「戦わぬことと力を持たぬことは、イコールではないのです。いざとなれば敵を撃ち、国民を守るだけの
    心構えが無ければいけない。国民を守れずして何のための理想でしょうか。理想とは指導者だけの
    物であってはならない。それを受け入れ誇りを持ち、体現していくのは国民に他なりません」
エッジ 「そして、国民を守るために私たち軍人は存在する。そのための力なのよ。『力』と見れば何でもかんでも
    否定するのはあまりよろしくないわ。言葉だけじゃ何も救えない。身に覚え、あるでしょう?」
牝獅子「確かに二度の戦争、両方でオーブは焼かれた・・・。そしてシンのあの言葉・・・」
大統領「国に被害を及ぼさないことを第一に考えるならば、セイラン代行の取った手段は正しい。そして
    その後も貴女が『もし』オーブにいたならば、ロード・ジブリールを匿い、ザフトに攻められることも
    無かったでしょう。・・・まぁこれについては人のことを言えませんな。我々も軟禁された身だ」
ニッカ  「我々と貴女の違いは、一刻も早く国に戻る事を考えていたか否かだ。ハーリング大統領なぞ、
    単身オーレッドへ乗り込んだのだよ。そこへ行くと貴女は、多くの仲間がいながら何をしていたのか」
大統領「いやいや。ともかく戻らねばと思っただけでね。若気の至り・・・というような年でもないが、
    我ながら勢いに任せたことをしたものだ。まだまだやれるもんだね。ハッハッハ!」
ニッカ  「私もレジスタンスがシーニグラードを開放した時の話を少佐から聞いてね、年甲斐も無く血が騒いでしまった。
    まるでウォッカを飲んだ時のように。・・・おぉい、君!ウォッカをもう一本頼む。急いでくれたまえよ」
桃色 「・・・・・・」
牝獅子「・・・・・・」

・・・・・・

大統領「まぁ、終わりよければ全てよし。む、私のような立場の者が言うには悪い言葉かな」
ニッカ  「いやいや。人事を尽くしたところでなるようにしかならんのは事実。ウォッカを飲みながら天命を・・・
    そうだ、ウォッカはまだかね!?メディック、メディーック!」
桃色 「(何ですの、この人達・・・この私が勢いで負けている!?)」
牝獅子「(えぇい、NPの元首たちは化け物か!いや、このくらいでなきゃ元首は務まらないということか!?)」
ツインテール「(うぅ、メンツが濃すぎて付いていけない。お姉ちゃん達と一緒にサンド島に行けばよかったよぅ・・・)」

ソーツ・エンドレェス・イン・フラーイッ・・・

大統領「おや、携帯が。うむ、私だ。・・・『わたしだ』さんではない。古いギャグを持ち出さないでくれたまえ。
    ふむ・・・何だと?分かった。すぐに戻る。トミー、装備を用意しておいてくれ」ピッ
エッジ 「何事です?穏やかじゃなさそうですが」
大統領「『灰色』の残党が何やら動いているようでね。その対処をしなければならないのだよ」
エッジ 「なんですって!?ではわたし達も一緒に」
大統領「いや、ここはわたしに任せてくれたまえ。ちょうど特注しておいたパワードスーツも届いたことだし」
一同 「ぱ、ぱわぁどすぅつ?」
大統領「おっと、勘違いしないでくれたまえよ。あくまで私のポケットマネーで作らせたものだ。公金から
    出した物ではないよ」
黄色4 「いえ、そういう心配をしているわけでは・・・」
牝獅子「だ、大統領自ら出るのか?いや、私も人のことを言えた義理ではないが・・・」
桃色 「・・・貴方が信じて戦うものは何です?」
大統領「簡単なことだ。なぜなら私はオーシア連邦大統領だからだ。・・・ウェイター!そう、そこの君だ。
    このテーブルの会計はブライト・ヒルに付けておいてくれたまえ。ではご婦人方、またお会いしましょう」

店員 『ありがとうございました。またのご来店を心よりお待ちしております』
カランカラン、バタン

ナガーセ 「あぁ・・・行っちゃった。大丈夫なのかしらねぇ」
メディ子「大丈夫ですよー。大統領ですから」
エッジ 「まぁ、大統領だからね」
ニッカ  「では、私もそろそろお暇するとしようか」
黄色4 「あら、首相も何か急用でも?」
ニッカ  「うむ、少佐とミスターBのことが気になってね。少佐には私が政権を建てるときに尽力してもらったのだが、
    ミスターBと分かれるに至ったのはそれと無関係ではないのだよ。私にはそれが非常ーに心苦しくいのだ。
    彼女には今度こそ幸せになって欲しいと、まるでそう、父親が娘に対して思うような・・・」
エッジ 「首相が心配するまでもなく、とても幸せそうですが。あの人達・・・」
ニッカ  「ゆくゆくは私が仲人を務めようかと・・・いかん、どんどん心配になってきた。急がねば!それでは諸君、
    私はこの辺で。今度は私の招待でゆっくり食事でもしようじゃないか」

店員 『ありがとうございました。またの(ry』
カランカラン、バタン

踊剣 「相変わらず色んな意味で凄い人達ね」
ナガーセ 「国を背負ってるんだから、普通じゃ務まらないわよね。・・・貴女達もね、あんまり気負わない方がいいわよ」
桃色 「はぁ・・・(いい加減でいい、ということでしょうか)」
黄色4 「そうそう。あまりに生真面目だと融通が利かなくなるわよ。
    目を開いて多くな物を見て、耳を澄まして 多くの人たちの言葉を聞きなさい。
    物事を広く多角的に捉えるの。視野を狭めちゃ駄目。もっと大らかにならなくちゃ。これはお姉さんからのアドバイス」
牝獅子「うん・・・(何か、遠まわしに馬鹿といわれてる気がする)」
メディ子「まぁ、この人達のお世話するの大変でしょうけど、頑張ってくださいねー」
ツインテール「え・・・(これ同情されてるの!?ていうか私がこの二人の面倒見ること決定!?)」

エッジ 「ところでオチは?」
踊剣 「私達は飛行機乗りよ?オチてたまるものですか」

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