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Seed-NANOHA_まじかるしん_第0話

Last-modified: 2007-12-24 (月) 00:38:44

「ふう」

一人の男が休憩室で休息を取っていた。

男の名はトダカ。オーブ軍の軍人で階級は一等海佐。

オーブ軍。それはオーブが誇る、時空管理局とは別に、管理局が管理している国の中で数少ない独自の、自国を守るために作られた自国に住む魔術師で編成された軍隊。

軍隊といっても管理局の縮小版のようなもので、警察としての役柄のほうが強い。

時折、人手不足の管理局とも連携をしくこともある。

トダカはここのところ仕事が続いていて、彼にも疲れが生じていた。

ここ最近、様々な惑星で起こっているテロリスト事件。

その事件を引き起こしている組織の名は「ブルーコスモス」

なぜテロリスト行動を起こすのか目的がいまだはっきりしていない謎の魔術師集団。

だがトダカはテロリストの事件が起こるたびに、思い起こされる事件が一つある。

4年前、同じようにブルーコスモスが引き起こした自爆テロ。

その内容は、ブルーコスモスの団員が偶然手に入れたロストロギアを無理やり起動させようとして失敗。その衝撃で町が二つほど焼け野原になった。

ロストロギアに関する事件ではかなり小さい事件だったが、そのロストロギア自体はまだ発見されておらず、もしかしたらブルーコスモスに回収されているかもしれない。

その中、たった一人だけの生還者がいた。

名はシン・アスカ。当時まだ12歳の少年。

管理局の人が見つけた彼を、トダカはしばらく預かることにした。

そのときはその管理局の人が面倒を見るといったが、生まれた町既にはないが、シンも故郷でくらしたいだろうということで、トダガが預かることになった。

最初は家族を失ったショックでふさぎこんでいたが、だんだんと本来の元気を取り戻していったシン。

しばらくして、彼は管理局に入ると言い出してきた。

私は一応彼にオーブ軍に入ることを勧めた。

だが彼は

「この星だけじゃない。いろんな星であいつらが暴れている。だから俺のような人が一人でも出ないようにしたい。もしくは助けたい。俺は、出来る限りの事をしたいんです」

シン自身、自分ひとりでできることなど高が知れていること自体知っている。

だが、少年の意志は強かった。

だからトダカはあえて何も言わず。彼を見送った。

彼とは手紙でやり取りしていて、トダカにとっては数少ない憩いの時間となっている。

実は今日の朝方にも手紙が来ていた。

彼は封筒を破り中身を見る。

内容は、彼はやっと管理局の魔術師として働けるというものであった。

さらに今回は写真まで入っていた。

彼と、おそらくチームメンバーであろう金髪の少年。

そして技術服を身にまとっている肌が黒い少年と陽気そうな少年が移っていた。

トダカは、まるでシンの親のようにうれしく思った。

いつか、彼と共に戦える日が来るかもしれない。そんな気が彼の脳裏をよぎる。

だが、彼はシンに対してひとつの心配事があった。

それはオーブが独自の軍を持つ理由になったことでもある。

彼はコーディネーター。一部の惑星の人にとって、忌みされし稀少人種だから……



「うう」

少年は夢を見ていた。

だが、うめき声が消えている限りよい夢ではない。

今少年の目に映っているのは廃墟だった。

本来は綺麗な町並みがそろっている自分の故郷。

だが、急に何か衝撃が起こり、気を失ってしまう。

しばらくして目が覚め、立ち上がると体中に痛みが走る。

そして目に映るのは変わり果てた故郷の姿。

ふと「生存者がいたぞ」という声が聞こえてきたが、彼には関係なかった。

「父さん?母さん?…マユ?」

少年はあたりをうろつかせ、周囲を見る。

すると……

「君、大丈夫?」

声のほうを振り向くと、年は自分よりも二つか三つくらい上の、長い金色の髪をしている、オーブ軍ではなく時空管理局の執務官の服を纏う女性がいた。

「その怪我…まってて、すぐに医療班を呼ぶから……」

だが、それを気にせず家族を探すシン。

傷が痛み、よろよろと動いていると、何かに躓いてしまう。

何に躓いたのか見ると、少女らしき腕があった。その腕は間違いなく……

「マユ!」

だが、見えたのは血に染まった妹の右腕だけだった。

ふと管理局の人が「あ……」と、少し声を震わせている。

なんだろうとおもい声尾のほうを見ると、そこには……

「とう・・・さん・・・かあ・・・さん・・・ま・・ゆ・・・」

そこには、瓦礫に切り刻まれ、また瓦礫に打ち付けられただの肉塊と化した家族の変わり果てた姿。

家族だけではない、辺りを良く見渡すといろんな人の死体があった。

どれもシンの知っている人ばかりであることに、シンは更なる衝撃を襲う。

「あ・・・あ・・・」

少年はひざを着き脱力したように地面を見る。

そこには、焼け焦げ、わずかに残ったピンク色で誰のものなのかやっとわかった妹の携帯があった。

シンはそれを手にとる。

「う・・う・・・」

今まで貯めていた涙が一気に流れ出るかのように号泣するシン。

横にいた女性は心配そうにシンのほうを見て、手を背中に当てる。

(なんで…なんでこんなことに……)

頭の中が混乱する少年。

今は空に向かい叫ぶことしかすることが出来なかった

「うあああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーー!!」



「ああああ!!…はぁ…はぁ…」

ここは管理局の宿舎。

少年は飛び上がるように起きる。

「はぁ…はぁ…夢?」

少年はくそっと頭を手で覆う。

(またあの夢か……)

家族が死んでいる場面があまりにも衝撃的過ぎて、今日のようにとその時の夢を見てしまうときがある。

そういえば……

(あの人、なんて名前だったんだろう…)

自分があの夢の後、ほんの少しの間だけ面倒を見てくれた管理局の女性。

すぐにトダカさんに引き取られることになって、結局名前を聞くことが出来なかった。

(あんまし礼も出来なかったし……今度探してみようかな……)

とはいっても、記憶に残っているのは長い金髪の女性。それだけだ。

その時…

「またあの夢か?」

横で声がしたので見ていると、同僚であり現時亜コンビを組んでいるレイ・ザ・バレルがいた。

どうやら起こしてしまったようだ。

「悪い。起こしちゃったか?」

レイはそれを聞いて「気にするな」といってまた寝る体制に入る。

シンももう一度寝る姿勢に入る。

明日からは仕事があるにしろ無いにしろ、初めての管理局入りで、チーム同士での模擬線がある。

そのためには寝ておかないと、そう思いながら彼は彼はまた眠りに入る。

そして2ヵ月後、ある事件が発生するのであった。