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sin-kira_シンinキラ_第01話

Last-modified: 2011-12-10 (土) 17:42:01

「くっそー! 何であんたなんかに!」
「もうお前も! 過去に囚われたまま戦うのはやめろ! そんなことをしても、何も戻りはしない!」
「な、何を!」
「なのに未来まで殺す気か!お前は!」
「は!」
「お前が欲しかったのは本当にそんな力か!」
「くっ……」

 

『お兄ちゃーん!』

 

脳裏の中でマユが呼びかけてくる。ここは旅行で行った京都か。舞い散る紅葉の中でマユが呼んでいる。

 

『お兄ちゃーん!』
「マ…」

 

呼び返そうとした所で喉が詰まる。そうさ、例えキラって奴をぶっ殺したところでマユは戻りしない!

 

「だけど! だけどっ!」

 

この気持ちが治まらないんだよぉ!!

 

「シン! もうやめて! アスランも!」
「……ルナ! なぜ邪魔をする! お前もかぁーーー!!」
「この馬鹿やろう!!」
「うわぁぁ!! 」

 

ジャスティスのビームの刃が向かってくるのが妙にスローに見える。
ああ、ここでやられるのか。
マユ、もしもかなうなら、この人生をお前と兄妹じゃなくやりなおしたいよ……

 

……? コクピット内に、キラキラ光る光の粒が……

 

「ああ!? どうしても取れなかった大邪神リリカル・ミュミュ様のリストバンドが!」

 

リストバンドが千切れて、重りの砂が零れ落ちて、光の粒になって……
光は次第に大きくなり俺を包み込んだ――

 
 
 
 
 

……気がついたら、俺は、木の椅子に座っていた。目の前のパソコンからはアナウンサーが緊迫した様子で、カオシュンがどうとかしゃべっている。

 

頭が、痛い。

 

「俺は、誰だ?」

 

俺は、シン・アスカのはずだ。だが、よりにもよってキラ・ヤマトとしての記憶がある。ただ、それは感情を伴わない、無機質な記憶。その記憶が、今はC.E71年だと告げていた。

 

「キラー。こんなとこに居たのかよ、カトー教授がお前のこと探してたぜ」

 

キラの記憶によると、こいつはトールだ。トール・ケーニヒ。こいつがコーディネイターだろうと関わり無く接してくれる友人だ。

 

「トール。俺は、キラ・ヤマトか? 今は、C.E71年の1月25日。そしてここはヘリオポリスで合ってるか?」
「なんだ? いきなり? ああ、確かにお前はキラ・ヤマトで今日はC.E71年の1月25日で、ここはヘリオポリスだよ」
「……ふふふ…はっはっはっはっは! やったぁ!!!」

 

マユ! お前はまだ生きているんだ! そして! 俺とは兄妹じゃないんだ!!!

 

「キラ、頭、大丈夫か?」
「うわぁぁ!」
「何やってんだ、お前。ほら、行くぞ!
「ああ、うん」

 

こうして俺の、キラ・ヤマトとしての日々が始まった。

 

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